歴史から学ぶ!

f:id:biso:20220310070324j:plain

f:id:biso:20220310070338j:plain

神奈川県立金沢文庫にて「春日神霊の旅~杉本博史 常陸から大和へ~」特別展鑑賞。

f:id:biso:20220310070552j:plain

f:id:biso:20220310070605j:plain

f:id:biso:20220310070618j:plain

f:id:biso:20220310070649j:plain

f:id:biso:20220310070631j:plain

杉本博司氏は、アーチストとしての霊感を何処からともなく感受してきた。若い頃は、それが私の心の底から湧いてくる何ものかだと思っていた。しかし歳を重ねるにつれて、もともと私の心は空虚で、その空虚を満たし来る何ものかによって、私は操られていると感じるようになっていった。特に30代から始めた古美術収集の過程で、私が特別に惹かれたのが平安初期の弘仁仏や貞観仏と呼ばれる仏像だった。まだ仏師と呼ばれるような職人集団が生まれる前に。仏の姿は仏を感得し得た修行者のみがその姿を具現し得たのだ。それ以前の奈良時代、仏の姿は隋や唐の様式を真似て作られた。平安の御代になって、日本人は日本人の心に観想される仏を削りださせるようになったのだ。そしてその姿は神とも仏ともつかない混淆する姿になってゆき、それまでは、目に見えないとされてきた神の姿も形作られるようになる。